黒とゴールドの配色について

 

 

ゴールド：Gold

 

以前、かなり前のブログの記事で、黒という色について、私なりに込めている思いを書かせて頂きました。

今回は数ある色の中から、なぜその黒とゴールドを掛け合わせているのか。

「なぜその配色なのか」について、書きたいと思います。

 

私の中で黒は苦しみ悲しみを象徴するものであると同時に、その存在を肯定する強さをもたらしてくれる色であります。

 

それに対して金色は、そういったネガティブな感情が引き起こされる引き金となった出来事を、経験してきたことに対する「報い」を意味します。

 

 

 

配色のイメージについて：受けたインスピレーション源

 

私の好きな日本の文化の一つとして、金継ぎがあります。

金継ぎとは、ひび割れた陶磁器の修復技法の一つで、割れたり欠けたりしてしまった部分を、漆によって接着し、金で装飾を施すものです。

割れてしまう前の、傷一つない状態には無かった、全く別の価値を新しく生み出す、素晴らしい発想であると思います。

 

私は、この磁器の破損部分が、「割れること＝人生において失敗したこと、傷を負ったこと」のように思います。

 

割れることがなければ、美しい金色の筋が入ることも無いのと同じように。

生きる上での悲しみ苦しみを経験することによって。傷付く（＝ひび割れる）ことによって、

得られる智見、教訓または打たれ強さ（＝金の筋）があるのだと思います。

 

私はそこから着想を得て、このようなこだわりから、シルバーでなくゴールドという色に、黒に掛け合わせたものを作っています。

 

”あなたのネガティブな感情思考経験（黒色）などに射す、一筋の光（金色）を称賛し、価値のあるものと思って頂きたい”という想いを込めています。

ひび割れることによって、これまで以上に美しく生まれ変わって行くことができますように。